もうそろそろ
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金の価格高騰を背景にして、鹿児島県を中心に、九州各地で金脈の調査が進んでいる。地元では新たな金山の開発による地域活性化や、自治体の税収増への期待が膨らむ。一方、金を使う伝統工芸品では原材料費の高騰で、業界関係者は頭を悩ませている。(渡部優斗)金の採掘が進む菱刈鉱山=住友金属鉱山提供
採掘現場ツアー
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「活発な火山活動で熱された地下水が循環している鹿児島は、金脈ができやすい」
鹿児島県霧島市の山ヶ野金山で6日、かつての採掘現場を巡るツアーが開かれ、鹿児島大の井村隆介准教授が、参加した親子連れら約20人に語りかけた。参加者は、入り口がふさがれた複数の坑道跡を外から見学したり、川で砂金採り体験をしたりして楽しんだ。
1953年に閉山した山ヶ野金山では、2024年に新たな金脈が見つかった。案内役を務めた、住民団体「山ヶ野金山文化財保護活用実行委員会」の宇都隆志会長(70)は「金山が商用化されれば、地域に人が集まる。金山の歴史を発信して盛り上げたい」と意気込む。
新たな金脈を発見したカナダの鉱物探査会社「アービングリソースジャパン合同会社」は、鉱山の3Dモデルで鉱脈を探知する最新技術を使い、23年に調査を始めた。新しい金脈では、採算ベースを上回るとされる1トンあたり45・9グラムの金が含まれた鉱石が採取された。同社鹿児島事務所の宮武修一所長は「金の価格高騰が続けば、ビジネス環境は大きく向上する。最新技術で有望な金脈が見つかる可能性がある」と述べた。
九州ではほかにも、同国の鉱物探査会社「ジャパン ゴールド」が近年、溝辺(鹿児島県)、えびの(鹿児島、熊本、宮崎各県)、 馬上 (大分県)の3エリアで調査を実施している。
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鹿児島県伊佐市の菱刈鉱山は現在、国内で唯一商業規模で稼働する。採鉱する住友金属鉱山(東京)によると、採掘は1985年に始まり、現在も年間約3・5トンの金を産出。金脈を探す探鉱も行い、2012年に新しい金脈を発見した。同社は少なくとも、今後約60年は採掘が可能とみている。国内の金価格の推移
前田敏明・鉱山長は「金の価格が高い今、これまで採掘コストに見合わなかった地点も掘れるようになり、資源の取り残しを減らせる」と力を込める。
価格高騰は、自治体の財政も潤す。伊佐市は26年度、採掘された金の販売額に応じて課税する鉱産税収入を、約5億1000万円と前年度当初比1・6倍と見込む。市税収入約35億円の15%近くを占め、同社の固定資産税や法人市民税を合わせると20%を超える。